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音響トランスデューサを使用したディスプレイ埋め込み型のTouch IDに関する2つのAppleの特許が認可された模様です。近い将来Touch IDが戻ってくるのではないかと期待が高まっています。

Touch IDがFace IDよりも優れている点とは?

iPhone Xそして昨年発表された3モデルのiPhoneでは、指紋認証Touch IDが全面的に取り払われ、顔認証のFace IDで置き換えられましたが、Touch IDのほうが優れているとされる用途も少なからず存在します。

例えば、Touch IDはiPhoneを見なくてもロック解除を行うことができるため、ポケットから取り出しながらiPhoneをロック解除したり、iPhoneを人前に出すのが失礼な状況でも本人認証が可能です。

一方Face IDはTouch IDに必要なボタンがいらないため、より大きな画面占有率を実現します。

Appleは、Touch IDとFace IDの両方の良い所をとったような新しいTouch IDの仕組みに関する2つの特許を新たに取得したことがわかりました。

音響トランスデューサで画面上で指紋認証が可能に

Appleが現地時間の4月30日に取得した新方式のTouch IDに関する1つ目の特許は、「入力表面における生体イメージングの方法(Methods of biometric imaging of input surfaces)」と名付けられたものです。

音響トランスデューサを使って画面を一定の方法で振動させることで、画面全体を指紋認証リーダーに変えることができるとされています。

Apple/USPTO

トランスデューサからの波が指紋の隆起線に接すると、波の動きが変化します。画面の音響トランスデューサから集められた電気信号を使って画像処理が行われ、画面に触れている物質(通常は指)の全体の画像が生成されます。

2つ目の特許ではトランスデューサの位置も指定

Appleが取得した2つ目の特許は、「音波の空間的復調のための音響イメージングシステム(Acoustic imaging system for spatial demodulation of acoustic waves)」です。1つ目の特許と題材は同じで、似たような技術が使用されていますが、トランスデューサの位置といったようなより詳細な情報も確認できます。

2組のトランスデューサが、表皮に接するように配置されています。1つ目のトランスデューサが画面を変形させ、2つ目が歪み具合を計測します。これが電気信号を作り出し、指紋認証として認識されます。復調された電気信号が画像生成を助けます。

Apple/USPTO

特許申請は技術の開発を裏付けるものではありませんが、Touch IDが近い将来新しくなって戻ってくる可能性は大いにありそうです。

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